おやっと思ったら要注意知っておくべき認知症の症状まとめガイド

高次脳機能障害

高次脳機能障害には、失後・失認・失行の3つの症状があります。

高次脳機能障害の主な症状

失後

言語機能をつかさどる大脳に障害がおき、読み書きや話をする聞くといった機能が失われてしまいます。その結果、目の前にあるものの名前が思い出せなかったり、言葉数が少なくなったりします。また、文字を読めたとしても理解できなかったりします。

失認

ものごとを正常に判断することが難しい状態をいいます。たとえば『家で飼っている犬を目当てに、毎日門を開けて遊びにくる近所の子が、犬とじゃれている』という光景があるとします。普通であれば、そのように認識するのはずですが、それを把握する機能が失われるのが失認です。

ですので、同じ状況を見ても『誰か知らない子どもが、勝手に門を開けて、犬をいじめている』と捉えてしまったりします。

失行

体は正常に動かすことができるのに、行動の方法が分からなくなってしまう状態です。たとえば、服の着かたを忘れてしまったり、歯磨きの仕方が分からなくなってしまったりします。

外傷による高次脳機能障害

脳血管の疾患や脳腫瘍、外傷などによる脳の損傷で、脳の細胞が機能しなくなってしまうと、体のあらゆる部分に障害が起こります。記憶障害や言語障害、運動障害などは分かりやすい症例ですが、集中力や判断力の低下、見当識障害などが起こることもあります。

認知症によって起こる障害と高次脳機能障害の違いとは

脳腫瘍や外傷などに起因する高次脳機能障害と、認知症との違いは、症状が進行するか、しないかの違いにあります。脳腫瘍などは損傷を受けた場所に関連する障害が残りますが、発症直後の症状からさらに悪化することはありません。逆に、認知症の場合は症状が進行する点が特徴と言えるでしょう。

認知症の中でも最も多いとされるアルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞が壊れていく疾患なので、最初は物忘れ程度の軽い記憶障害から始まって、最終的にはほとんどの運動機能を失ってしまうほどに進行します。レビー小体型の認知症の場合は、記憶障害よりも見当識障害の方が早く出ると言われています。

家族や介護者はどのような対応をするべき?

脳腫瘍や脳血管の疾患に起因する高次脳機能障害のケースでは、障害が残ってしまった場所をカバーしながら生活を続けることで、徐々に症状が改善していく場合があります。ですから、発症後の治療はリハビリテーションが中心となります。

一方、認知症の場合は薬剤の投与、外科的治療などが行われることもありますが、ほとんどは日常生活を続けながら症状の進行をできるだけ遅らせることを考えていきます。症状を完全に改善することは難しいので、普通の生活を送ることができる期間をできるだけ伸ばそう、という対応が中心です。

まずは、本人が続けてきた生活習慣やスタイルを変えず、安心して過ごせる環境を整えることが第一です。

認知症の予防方法まとめ